カルバン・クライン/CK CALVIN KLEIN:1968-(USA)

カルバン・クライン/CK CALVIN KLEIN:1968-(USA)

カルパン・クラインはおそらくデザイナーとしてより、そのマーケティングの才能によって後世に記憶されることになるはずだ。彼はジーンズ、下着、香水といった日常生活のアイテムを現代的な視点から再定義し、斬新な広告戦略を展開してセンセーショナルな流行を巻きおこしてきた。(2017年08月19日 最終更新)

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クラインは20世紀後半のアメリカ社会の欲望と必要を見抜き、自らを社会現象へと高めたのである。
カルパン・クラインは1942年ニューヨーク・ブロンクス生まれ。62年ファッション工科大学卒業後、アパレルメーカーのアシスタント・デザイナーやフリーランスとしてキャリアを積み、68年に自分の会社を設立する。初期のクラインはシンプルなデザインのコートやスーツのデザイナーとして高い評価を確立していく。
カルパン・クラインのデザイン上の特徴はミニマリズムにあり、シンプルなカッティングと選ばれた素材による服作りが彼の服飾美学である。もちろんシンプルであることには大量生産が容易にできるというメリットがある。その意味でも、クラインの服はワンランク上のブランドを求める中流階級の日常着というにふさわしい。
クラインの本領が発揮されるのは、70年代後半にジーンズ・ラインを手がけてからである。このとき彼はリチヤード・アヴェドンと組んで作ったキャンペーン広告で、若いブルック・シールズがジーンズを裸にまとっているイメージを打ち出した。ジーンズとセックスを結びつけるこのアイデアは広告ビルボード、相刊誌、テレビコマーシャルで大々的に展開され、保守的なアメリカの大人を激怒させたが、結果的にはデザイナージーンズ・ブームを先導することになる。80年代後半に下着や香水のラインを立ち上げたとき、若い半裸のモデルたちを起用したメディア・ミックスの宣伝戦略を繰り広げて、大きな話題と論議をよんでいる。
クラインはシンプルな衣料品を性的なイメージにまぶすことで、消費社会における新しいセクシュアリティを提示した。
90年代日本の若者の間にも、ジーンズからカルパン・クラインの下着のロゴをのぞかせるスタイルが一時流行したものだ。
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