ティエリー・ミュグレー THIERRY MUGLER:1975-(FRANCE)

ティエリー・ミュグレー THIERRY MUGLER:1975-(FRANCE)

「ティエリ―・ミュグレー」の服を着ると、まるで舞台上でヒロインを演じているかのように力が溢れ、胸が高鳴る。1980年代、肩パッドで強調した広い肩、細いウエスト、ミニ・スカートというシャープで力強いシルエットを提案した「ティエリ―・ミュグレー」は、セクシーでパワフルな女性像を具現化して女性らしさを誇らかに謳い上げた。(2017年08月17日 最終更新)

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「ティエリ―・ミュグレー」は、75年パリ・プレタポルテのブランドとしてデビューした。ミュグレーは1948年フランス、ストラスプール生まれ。バレエ・ダンサーを経てファッション界に入る。73年「カフェ・ド・パリ」というブランド名で発表した初コレクションが評判を呼び、「ティエリー・ミュグレー」へと発展した。
79年英国に女性首相が誕生し、男女平等が現実に浸透していったとき、女性はその身体的な魅力を力強く表現する、服でいわば武装して戦う「パワー・ドレッシング」を求めた。女性の身体を構築的に表現する「ティエリ―・ミュグレー」の方向は社会の要請と一致して、80年代世界のトップ・ブランドの1つとなる。86年にメンズ・コレクションを発表。「ティエリー・ミュグレー」のマオ・カラーのジャケットを、当時のフランスの文化大臣、ジャック・ラングも着用した。
90年代、ファッションはリラックス感を強めるが「ティエリー・ミュグレー」の緊張感を持った強い女性像という方向性は変わらなかった。92年に香水「エンジェル」を発表。その縁から、会社は97年にフランスの大手化粧品メーカー、クラランス社の資本傘下に入る。活動の基盤をより堅固にして、オートクチュールの「ミュグレー・クチュール」、プレタポルテの「ミュグレー」、ウィークエンド・ラインの「MTM」、男性服、香水など様々なラインを展開している。
「ティエリ―・ミュグレー」が目指すシアトリカルな女性像は、あるいは日常に住む女性とは異なるかもしれない。しかしだからこそ「ティエリ―・ミュグレー」は平凡な日常にドラマティックな刺激を与えてくれる希少なブランドとして21世紀に存続しているのである。
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