GAP ギャップ:1969-(USA)

GAP ギャップ:1969-(USA)

アメリカのアパレル・チェーンだったGAPが、1990年代グローバル・ブランドへと転身を遂げる。そのキーワードは「コカコーラ」だった。どこのスーパーでもどこの空港でも買うことができ、誰もが知っているコカコーラ。GAPはファッション業界のコカコーラを目指し、積極的な多店舗展開と広告キャンペーンを推進してきた。(2017年08月12日 最終更新)

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GAPの歴史は1969年に始まる。サンフランシスコのジーンズ専門応として創業したが、成長に伴って自社ブランドの衣服やアクセサリーを作るようになり、90年代以降自社ブランドだけを展開するようになった。
創業者のドナルド・フィッシャーは、自社の差別化と中間業者の排除を構想していたが、これを実現したのは1983年に社長に就任したミラード・ドレタスラーだった。彼は、商品を抜本的に見直し、店舗の改装も行って、GAP新生を成功させる。86年にスタートした子供服も成功を収めた。
現在ではベビー用品や下着、パス用品なども展開されている。
GAPの基本コンセプトは、「クリーン、オール・アメリカン、シンプル、グッド・デザイン」。シーズンごとにトレンド性の高い商品も展開されるが、ジーンズやカーキ、リブ・タートルなどの定番アイテムの豊富なサイズ展開がウリである。
大胆な広告戦略もGAP成功の重要な要素だった。GAPファッションのシンプルな魅力や躍動感を、ミュージシャンや、ダンサーの起用で強く印象づけたカーキ・シリーズのTVコマーシャル(1998-99)は、アメリカだけでなく日本でも大ヒットとなった。
GAP社の独自性は、デザインや製造、物流、マーケティング、それに販売という製造販売の全過程を自社内で運営している点にある。世界的に評価の高い広告キャンペーンも社内スタッフが制作している。
GAPの成功は、世界の製造小売業の教科書といわれてきた。しかし、2000年以降、経済環境や競合ブランドの急追など厳しい状況に直面している。この危機をどのように乗り越えるのか、これまでファッションや小売業界に数々の新しい発想と戦略を示してきたGAP社とドレクスラーの真価が問われている。