つわりとは?

つわりとは?

つわりの全体像、概要についてよくある質問をベースに説明します。大まかにつわりについて理解をすることで、余計な心配や不安を抱えずにすむようにしましょう。(2017年08月11日 最終更新)

カテゴリ:
妊娠の基礎知識
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つわり

つわりとは?

つわりの全体像、概要についてよくある質問をベースに説明します。大まかにつわりについて理解をすることで、余計な心配や不安を抱えずにすむようにしましょう。

Q. つわりとは何ですか?
広辞苑によると、つわりとは、

「妊婦が妊娠2~4カ月ころに、悪心(おしん:むかつき)・吐き気・ 食欲不振を起す状態」

と記されています。これが日本での一般的なつわりのイメージだと思います。一方、米国産婦人科学会(ACOG)によると、つわりとは、

「妊娠中に起きる吐き気や嘔吐で、特に妊娠第一期に多い。一般的には『Morning Sickness』と呼ばれているが、日中いつでも吐き気や嘔吐は起こり得る。」

と定義されています。

Q. つわりの原因は何ですか?
原因は特定されていませんが、最も大きな役割を担っているのは、妊娠中のホルモンレベルの増加です。(ホルモンとは、様々な臓器の機能をコントロールするために体内で作られる物質です)実際、双子や三つ子などの多胎妊娠の場合、妊娠ホルモンの分泌も多くなるため、つわりが重くなりやすい傾向があります。その他にも、自律神経の乱れや免疫の異常、栄養素の過不足、精神的なストレスなど、複合的な要因によりつわりの症状は現れます。例えば、初産婦は何もかもが初めてのため、過度の精神的ストレスにより、一般的につわりが悪化しやすいと言われています。

Q. つわりは遺伝しますか?
遺伝します。母親や姉妹がつわりに苦しんだ場合、あなたもつわりを経験する可能性が高くなります。同様に、あなたの母親が妊娠悪阻(HG)と呼ばれるつわりの重篤型を経験していた場合、他の女性よりも3倍妊娠悪阻になりやすい、という研究報告もあります。一方、パートナー側の母親のつわり経験の有無は、現在の研究によれば、有意な影響は受けないようです。

Q. つわりは良くないことですか?いいえ、つわりは妊娠の正常な症状ですし、赤ちゃんが元気な証拠だとも言えます。もっと言うと、つわりは母親や胎児を守るための進化の結果なのかもしれません。【つわりの3つの役割】1. 食物嫌悪により、潜在的に有害な物を避ける

妊娠中に嫌いになる食品の上位は肉、卵、魚です。家畜の肉や卵は、殺菌処理技術が発達する以前まで、胎児への感染症(トキソプラズマ症)や食中毒(リステリア菌・サルモネラ菌など)をもたらす主な感染源でした。また、魚は栄養価が高く妊娠中も有益ですが、サメ、メカジキ、サバ、マグロなどの一部の魚は、潜在的に高濃度の水銀を保有している可能性があるため、避ける必要がありました。2. ハイパー嗅覚により、危険を事前に察知する

動物の中には妊娠するとさらに嗅覚が強まるものがいます。これは、危険な状況を事前に察知し、先に逃れようとするために進化したのではないかと言われています。3. 妊娠を自覚させ、周囲に知らせることで、妊婦らしい生活へと導く

多くの女性がつわりの症状で初めて妊娠を自覚し始めます。そしてつわりの症状があることで、良い意味で今まで通りの生活が困難となり、自制や安静を余儀なくされます。実際、つわりを経験した妊婦の方が流産リスクが低かったというデータあります。

Q. つわりが無いのはよくないことですか?
いいえ、むしろラッキーなことです。妊婦の60〜80%近くがつわりを経験すると言われています。 逆に言えば、残りの20〜40%はつわりを全く経験しないか、自覚するほどの症状ではありません。そして、どちらの場合も、特別な問題が無ければ、正常に子どもは生まれてきます。ただし、つわりの無い女性は、妊娠をしている自覚が薄れがちのため、今まで通りの生活を続けやすい、という意味で注意が必要です。飲酒や喫煙、カフェインはもちろん、仕事や家事・育児による過労や激しい運動などを、しっかり自制することが大切です。

Q. つわりはいつまで続くのですか?
一般的には、最終月経から数えて5、6週頃につわりが始まり、妊娠7~9週頃でピークを迎え、12~16週頃に自然に軽快する、と言われています。ただし、中には出産を終えるまで症状の続く女性もいますし、妊娠12週より前に急につわりがパタッと治まる方もいます。いずれにしても、つわり自体は妊娠の一つの症状ですので、妊娠が終わればつわりも自然に軽快していきます。

Q. つわりは赤ちゃんに悪影響を及ぼしますか?
いいえ、心配いりません。たとえあなたが1日2−3回嘔吐し、ほとんど食べられない日が数日あったとしても、赤ちゃんには今までに蓄えた栄養が供給されるため、大丈夫です。ただし、つわりの重症型と言われる妊娠悪阻にまで症状が悪化してしまった場合は、最悪の場合、母子ともに命の危険も伴うため、すぐに病院で必要な処置をしてもらわなければなりません。

Q. つわりの重さを判断する基準はありますか?
統一された基準はありませんが、目安となる指標はいくつかあります。英国のつわり救済団体(PSS)によれば、つわりを抱える妊婦の多くが、一日に少なくとも2回の吐き気を経験し、その多くが1~4時間続く、としています。また、世界最大の妊娠悪阻の草の根ネットワークHER財団によると、下記の条件に当てはまる場合、妊娠悪阻である可能性が高く、早急な医療処置が必要とされます。・何も食べれない、飲めない日が続く(栄養失調、脱水症状、電解質異常の危険)

・妊娠前の体重と比較して、5%以上の急激な減量(10%以上損失することも多い)

・尿からのケトン体の検出(代謝障害を起こしている信号)

・自分自身の身の回りの世話さえもできないほど、吐き気や嘔吐が酷く、疲労困憊・神経衰弱幸いなことに、実際に妊娠悪阻になる女性はかなりまれです(全妊婦の約2~3%)。常に吐き気があり、一日に数回嘔吐するため、ほとんど食べ物や飲み物が喉を通らず、体重を失い、栄養失調になり、最終的に脱水症状にまで陥ります。もしあなたに妊娠悪阻の兆候がみられたら、すぐに病院へ行き、点滴を受けるようにしましょう。点滴で、水分や電解質、不足したビタミンB群やミネラルを補うことで、症状の悪化や重篤な合併症を防ぐことができます。

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